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環境へのかかわり

2005年[バイオマスガス化プロジェクト]活動レポート

インドネシアで、バイオマスガス化プロジェクトを支援しています

コープクリーンは、環境対策の社会貢献の一環として、日本のNPOのAPEX*とインドネシアのNGOディアン・デサ(村の灯火)財団*が共同開発しているバイオマスガス化プロジェクトを、2004年12月より支援しています。  

(株)コープクリーンがこの事業を支援することを決めたのは、コープ洗剤の主原料であるパーム核油生産時に大量に排出される搾油廃棄物の「から(空房)」を、有効利用できることに着眼したからです。「パームやし廃棄物」は、バイオマス資源としてもっとも有望であり、これを主原料としたガス化発電プラントが普及されれば、パームやし生産における『環境問題(廃棄物処理)の解決に加え、温暖化対策として再生可能エネルギー利用促進つながる(三者の合意書より)』ことが実現可能となります。  

ディアン・デサ財団の責任者アントンさん(マグサイサイ賞受賞者)は、「日本の生協とインドネシアのNGOとが共同連帯し、このプロジェクトを支援することを高く評価します」、APEXの田中代表は「コープクリーンが環境対策の技術開発というNPO活動に注目し、評価して助成をいただくことに感謝いたします」と述べています。  

(株)コープクリーンの助成により、インドネシア・ジョクジャカルタにある財団の敷地内にディアン・デサ技術陣の手により半年かけて製作されたテストプラントは、05年9月に稼動します。このプラントは1時間で25kwh(日本の平均的家庭の電気消費量の2日分)の電気を発電する本格的なもので、バイオマスのガス化〜ガスの精製〜ディーゼル発電という一連の技術の確認を行います。これに成功すれば、パームオイル搾油工場に敷設した商業化のための実証プラント開発にすすみます。

  • 《NPO法人APEX》1987年に設立。2003年特定非営利法人格を取得した技術支援型のNPO。インドネシア・中部ジャワの三つのNGOと、低価格住宅供給、職業訓練、排水処理などのプロジェクトを支援。中でも、排水処理は大きなプロジェクトの一つで、同国でも高く評価されている。バイオマスエネルギーのプロジェクトは2000年から立ち上げ、開発した特許技術は申請済み。
  • 《ディアン・デサ財団》1972年に設立。1999年までに979村をカバーする564件の給水衛生事業、受益者は150万人のぼる。職員計320人、給水衛生、農村改善、小産業育成、マイクロクレジットに排水処理と再生可能エネルギーの6部門。1995年よりAPEXと排水処理事業開始、2004年のJICAプロジェクトで排水処理技術センター完成、9つのプラント稼動。20年前にもバイオマスガス化に挑戦し、基礎技術をもっている。

  • 現地調査の様子

  • パームヤシ園

  • パームヤシの房

  • 農園地内にある搾油工場
  • パームヤシの原油

  • 2004年12月20日調印式
    APEX、ディアン・デサ、コープクリーン

  • 左:テストプラントの全容
    右:APEXの流動層接触分解技術
バイオマスガス化PJの目的・その(1)

パームやし廃棄物の環境汚染改善に役立つ

収穫したパームやしの果実は、搾油工場に集められ、まず蒸して柔らかくしてから絞ってパーム油をとり、さらに種を絞ってパーム核油をとります。この結果、果実重量100に対し、パームオイル20(食用油、インスタントラーンメンの揚げ油など)パーム核油5(加工して洗剤や化学製品の原料にする)が生産され、果肉にふくまれていた繊維13(工場のボイラー燃料として使用)種の殻7(燃料ないし活性炭の原料)果実を絞った残渣である空房18(処理されず放置)搾油廃液50(オープンラグーンという自然放置に近い廃液処理)が排出されることになります。

最大の問題はパームやしの空房です。水分が多く油も残っているので、燃やせば黒煙が出て大気汚染を引き起こします。また、空房が野積みされているために腐敗し、新たな環境問題になっています。この空房を適切に処理し、有効に活用できるのが今回のバイオマスガス化プラントです。

バイオマスガス化PJの目的・その(2)

途上国でバイオマスエネルギー利用を普及し、
地球温暖化対策に貢献する

京都議定書が発効し、その第一約束期間である2008年から2012年がまもなくやってきます。日本も温暖化ガス排出量が90年比△6%にするという約束を果たせるか、まったなしの課題です。そのためには、再生可能なエネルギー推進が大切なのですが、バイオマスエネルギー利用はなかなか進んでいません。なぜなら、技術的な問題も多く、経済効率も悪いからです。

インドネシアなどの途上国は、バイオマスエネルギー資源が豊富であり、バイオマスエネルギーを有効活用するプラントを稼動させることは、地球全体のCO2削減になると同時に、貴重な自前のエネルギーを確保できることになります。このプロジェクトは、プラントの製作から触媒などの原料まですべて現地調達で進めています。途上国に適応した技術だからこそ、経済効率もよくなり途上国に定着できるのです。

バイオマスガス化PJの目的・その(3)

生協として意義あるCDM事業のさきがけをつくる

京都議定書は、先進国の資金と技術を活用し、途上国で温暖化ガス排出を削減するしくみとしてクリーン開発メカニズム=CDMという制度をつくりました。今、さまざまなプロジェクトが動き始めていますが、先進国の技術のまるごと利用が多く、途上国に定着できるのか懸念されます。コープクリーンが支援しているプロジェクトは、途上国のNGOをカウンターパートナーとしたものであり、NGO同士の国際連帯のCDM事業構築が展望されます。

■バイオマスガス化PJの展開計画

 
第一期(05年7月)
テストプラントの稼動⇒技術の評価
第二期(06年度)
パーム搾油工場での実証炉の稼動
⇒システムの技術と経済性検証
第三期(07年度)
商業化1号機の稼動、
生協のCDM事業として展開
第四期(12年度中)
京都議定書約束期間中に生協事業
CO2は排出量の1割のCDM

  • パームヤシ
    5年で成熟、20年程度、実の収穫可能
    (1本の木で3個/年)

  • 集められた花房 1haのやし農園で10〜20t

  • 空房 燃料にすると黒煙が発生
  • 研究企画開発担当者
    橋本のコメント
     京都議定書が発効し、08-12年の約束期間まであとわずか。私たち先進国がCO2排出削減しなくてはなりませんが、同時に大切なことは、私たちと同じ過ち(経済発展=CO2大量排出)を途上国がしないように協力支援すること。京都メカニズムと呼ばれるこの仕組みは、先進国の資金・技術で途上国のCO2排出削減を行い、CO2クレジットを入手するものです。

     日本の生協の事業活動で排出するCO2は年間100万トン。今構想している事業化プランは、その1割にあたる10万トンをこのパームやし廃棄物のガス化発電でCO2削減しようというもの。言い換えると、2000kw級の発電所を10基つくり、日本なら4万世帯(インドネシアでは20万世帯)の電力をまかなえます。今年度中に準備を完了し、2年後には1号機を!はじめてのことばかりですがトライあるのみ!
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