[バイオマスガス化プロジェクト]活動レポート
のべ30回のテスト、高いカロリーのガス化が実現し
ディ—ゼル発電機で発電に成功!
2005年9月に完成したインドネシア・ジョクジャカルタにあるディアンデサ財団のテストプラントは、この1年間でのべ30回を越えるテスト運転を重ねてきました。実際に運転してみると次々に課題が生まれ改善とテストのくりかえしです。バイオマスを熱分解してガスにかえ、それを燃料にしてディーゼル発電機をまわすしくみですが、ポイントとなる発生ガスの熱量は今では2000kcal/m3(都市ガスで11000kcal/m3)と目標の倍以上になりディーゼル発電機も順調に回るまでになっています。バイオマス原料も、おがくず、とうもろこしの芯、パーム殻と試しています。
また、バイオマスガス化で最大の問題であるタールの発生も、粘土触媒の活用で抑制されており、さらに改善するために「もみがら」の活用テストを行っています。あと2ケ月でバイオマス供給量を増やして設備能力の限界を見るテストなどを行い、07年2月には、第三者評価のための「委員会」がジョクジャカルタで開催され、テスト運転の総まとめが行われます。
パーム空房を使った100kwh発電の実証プラントが
2007年10月に稼動!NEDO(新エネルギー機構)の助成も決定!
APEXを中心とするバイオマスガス化の技術開発に、NEDO(新エネルギー開発機構)の資金助成が決定しました。「公募型開発支援協力事業」というもので、5倍の競争率でしたが、おそらくNPOとしてはじめての採択です。NEDOジャカルタ事務所長の小林さんは「このプロジェクトは非常に高く評価されている、ぜひ実用化してインドネシアの社会発展に寄与して欲しい」とコメントしています。
テストプラントの運転の知見をふまえ、07年1月から次の段階の技術開発として実証プラント建設に着手します。9月にテストランし10月には、インドネシアのメダンにある国立パームやし研究所で稼動しテスト運転に入る予定です。
今までとの大きな違いは、パームやしの空房を原料とすること、排気・廃液対策まで含めたプラントであることにあり、100kwhのスケールで文字通り実用化が可能であることを「実証」することが目的です。
パーム空房は水分が多く、直接燃やしにくいため放置されているわけで、このプラントを使えば効率的に問題なく有効利用できることを実証できれば、パーム農園にいっきに広がります。
2008年度実用化にむけての準備開始
実証プラントでの評価は08年3月に終了しますので、大きな問題がなければ次はいよいよ実用化です。08年は、(株)コープクリーン創立30年でもあり、パーム空房をつかってガス化発電し売電する事業として構築できないか挑戦する構想を検討しています。(本プロジェクトの最終目標である実用化・定着が当社の社会貢献の目標)実はインドネシアは今、電力不足でしょっちゅう停電しているのです。インドネシア政府も、バイオマス利用を政策的に位置づけており、電力会社に対し長期の買電契約を原価の8割以上の価格で締結することを義務づけています。
パームやし空房によるガス化・売電事業には欠かせない、共同しうる現地のパーム油プランテーション事業者探しの調査を開始しました。実証プラントの評価の後に08年度中には1号機を立ち上げられるようにしたいと考えています。
ジャカルタでも実証プラント建設中
このプロジェクトを協力して進めているインドネシアのBPPT(応用技術開発庁)は、おがくずを原料とした100kwhガス化発電プラントをジャカルタで建設中です。プラントの原理はジョクジャカルタのテストプラントと同じで、粘土触媒を使用した循環流動床によるガス化で、APEXの技術助言で設計したものです。06年11月には日本の技術者も参加し、技術ミーティングを行いました。07年春には稼動テストをはじめる予定です。

ディアンデサ財団のテストプラント
ディアンデサ財団でのミーティング
空房には水分が多い
パームの種の輪切り
インドネシア応用技術開発庁の
プラントの前で
BPPT、APEX、コープクリーン




